54年越しの1000隻


長崎の港には、外国からの客船が多々寄港します。
今日もたくさんの外国からのお客様が長崎の町を楽しんでおられました。

第一隻目は、1958年の54年前、英国のカロニア号でした。
そして、27日に、1000隻目のダイヤモンド・プリンセスが寄港し、長崎県主催の歓迎行事がありました。

その昔、ニューヨーク堂の一代目(私の祖父)は、外国からの船が到着すると、
いつの間にか、ビシッと三つ揃いのスーツに着替えて帽子をかぶって長崎の港へ出かけて行っていたそうです。


戦前にニューヨークに居た祖父にとっては、帰国後に英語を使う機会がなかなか無かったので、外国船の到着の汽笛は心踊ってしかたなかったそうです。

長崎を案内しながら、自分のおススメのお店でご飯をおご馳走したり、たくさんのおしゃべりをして長崎からの出航を見送っていたそうです。

私の遠い記憶の中で、外国船が来た時の祖父の嬉しそうな顔があります。

きっと、54年前の船が長崎に来た時も、祖父は満面の笑みで長崎港に居たと思います。

ただ今でも、
父は、長崎の港から汽笛が聞こえたり、街中で外国からの観光客の方々を見かけると笑いながら言います。
いつの間にか居なくなってお見送りして港から帰ってきた祖父は、待ち構えたように祖母にいつも怒られていたそうです(笑)
私も、そんな2人のやり取りを見てみたかったです(笑)
対照的な2人でしたから、ニューヨーク堂も続いていたのかもしれません。

28日には、1001隻目の船が寄港するそうです。
日本有数のクルーズ港である長崎を誇りに思います。

ニューヨーク堂が長崎にある意味を改めて強く思う瞬間でもあります。